【外壁塗装の全工程】もう迷わない!工事成功への完全ロードマップ
「外壁塗装の見積もりを取ったけど、書かれている工事内容が本当に必要なのか分からない…」
「14日間もかかるって本当?一体、毎日何をしているの?」
外壁塗装の成否は、業者選びだけで決まるのではありません。どのような工程が、どのような順序で、どれだけ丁寧に行われるかを、あなたが理解しているかどうかにかかっています。
この記事は、単なる手順の解説書ではありません。
柏市で38年間、常に技術の最前線に立ち続けてきた私たち幸家リフォームが、なぜその工程が必要なのか、手抜きをされるとどうなるのかという裏側まで、包み隠さずお伝えする「工事成功へのロードマップ」です。
読み終える頃には、あなたは業者の見積書や説明の「真意」を見抜き、ご自身の家の工事が正しく進んでいるかを判断できる知識を身につけているでしょう。
外壁塗装の全体像|全8工程と期間の目安
まず、工事の全体像を掴みましょう。一般的な30坪の戸建て住宅の場合、工事は以下の8つの主要な工程(フェーズ)に分かれ、合計で約10日〜15日間を要します。
| フェーズ | プロジェクト内容 | 期間(目安) | 目的と重要度 |
| 準備する | 1. 現地調査・お見積もり | – | すべての土台。家の現状を正確に把握する。 |
| 準備する | 2. ご契約・近隣挨拶 | – | 信頼の構築。円滑な工事環境を整える。 |
| 工事 | 3. 足場設置・飛散防止ネット | 1日 | 品質と安全の確保。職人の作業性を最大化する。 |
| 工事 | 4. 高圧洗浄 | 1-2日 | 塗料の密着性向上。見えない汚れを根こそぎ除去。 |
| 工事 | 5.下地処理(最重要) | 1-3日 | 塗装の寿命を決定づける最も重要なプロジェクト。 |
| 工事 | 6. 養生・3回塗り | 3-5日 | 美観と保護機能を完璧に実現する。 |
| 完了 | 7. 完了検査・足場解体 | 1日 | 品質の最終保証と、美しい外観のお披露目。 |
| 完了 | 8. お引き渡し・保証発行 | – | 長期的な安心のスタート。 |
※天候(雨天・強風)により、期間は変動します。品質を優先するため、悪天候時は作業を順延します。
【フェーズ1:準備】成功の9割は、工事が始まる前に決まる
単に家の大きさを測るのではありません。プロは北面の苔の発生状況、西面のシーリングの劣化具合、ベランダ防水層のひびなど、方角や立地条件による劣化の差まで見抜きます。この診断の精度が、後々の追加料金を防ぎ、本当に必要な工事だけを見積もるための鍵です。
契約書では、使用塗料の製品名(例:日本ペイント パーフェクトトップ)まで、小さな文字もしっかり確認しましょう。
そして、私たちが最も大切にしているのが着工前の近隣挨拶です。単なる形式ではなく、「外壁塗装工事で、ご迷惑をおかけします」という誠意を伝えることで、万が一のトラブルを未然に防ぎ、お客様が工事後も気持ちよく暮らせる環境を守ります。
【フェーズ2:施工】プロの仕事は「見えなくなる場所」でこそ光る
足場は職人の命を守るだけでなく、壁面との適切な距離を保ち、安定した姿勢で塗装するために不可欠です。これが、塗りムラのない高品質な塗膜を作るための第一歩。周囲を覆うメッシュシートは、塗料の飛散防止はもちろん、高圧洗浄の水しぶきが隣家の洗濯物を汚すといったトラブルを防ぐ重要な役割を担います。
長年の汚れや古い塗膜の粉(チョーキング)が残ったまま塗装するのは、汚れた皿に料理を盛り付けるようなもの。どんな高級な塗料も、すぐに剥がれてしまいます。私たちは、目に見えないカビや苔の菌まで根こそぎ分解する高圧洗浄を行い、塗料ががっちりと食いつく清浄な下地を作り出します。
もし、あなたが1日だけ現場を監督できるとしたら、この下地処理の日を選ぶべきです。 塗装の寿命を左右する最も重要な工程であり、残念ながら手抜きが最も発生しやすい工程でもあります。
- クラック補修:0.3mm以上のひび割れは、U字にカットしてシーリング材を奥まで充填し、水の再侵入を完全に防ぎます。
- シーリング打ち替え:古いシーリングは完全に撤去します。「上から重ねるだけ(増し打ち)」では、数年で再び切れてしまいます。※窓枠など、劣化状況により増し打ちする場合もございます。
- ケレン作業:鉄部のサビを除去し、サビの再発を抑制する特殊な塗料を塗布します。
この工程をどれだけ丁寧に行ったかが、5年後、10年後の外壁の状態に決定的な差を生むのです。
養生は、窓やサッシを塗料で汚さないためだけの作業ではありません。塗装する部分としない部分の境界線を、一直線に美しく出すための、職人の腕の見せ所。このラインが曲がっていると、家全体が締まらない印象になります。
そして、塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗り以上が絶対の原則です。
- 下塗り:外壁材と上塗り塗料を密着させる「プライマー」。これを塗らないと、塗料が壁に吸い込まれてしまい、色ムラの原因になります。
- 中塗り:塗膜に厚みを持たせ、耐久性を確保する工程。
- 上塗り:紫外線や雨風から家を守る最終仕上げ。規定の塗布量を守り、完璧な美観を作り出します。
【よくある失敗例】
乾燥時間を守らずに重ね塗りすると、塗料の内部が生乾き状態になり、数年後に縮みや剥がれを引き起こします。焦らず、各工程で十分な乾燥時間(インターバル)を確保する業者を選びましょう。
外壁塗装の工程に関するFAQ(よくある質問と回答)
Q1. 工事中、ずっと家にいる必要はありますか?
A1. いいえ、全く必要ありません。日中は外出されていても問題なく工事を進めます。ただし、貴重品の管理はお願いしております。進捗状況は、写真付きで毎日ご報告させていただきます。
Q2. 雨が降ったら、作業はどうなりますか?
A2. 雨天時や湿度が高い日(85%以上)は、塗装作業を行いません。塗料の乾燥不良や密着不良を引き起こし、品質が著しく低下するためです。工期は延びますが、品質を最優先させていただきます。
Q3. 見積もりにない追加工事を、後から請求されませんか?
A3. 誠実な業者は、勝手に追加工事を行うことはありません。もし、工事開始後に新たな補修箇所(例:想定以上の下地の腐食など)が見つかった場合は、必ず作業を一旦止め、お客様に現状を写真でご報告し、追加のお見積もりとご承認をいただいてから作業を再開します。
まとめ:正しい工程の知識が、あなたと家族の資産を守る
外壁塗装の全工程、ご理解いただけたでしょうか。
これらすべての工程が、一つひとつ意味を持ち、連動しています。正しい知識を持つことで、あなたは業者の提案が適切かを見抜き、手抜き工事から大切な住まいを守ることができます。
幸家リフォームは、このロードマップに沿った誠実な施工を、38年間ずっと守り続けてきました。もし、あなたの家の外壁塗装で「何から始めたらいいか分からない」とお悩みでしたら、まずは「工程1:現地調査」から始めてみませんか?
もちろん、診断もお見積もりも無料です。あなたの家が今どんな状態で、どんなメンテナンスが必要なのか、プロの目で正直にお伝えします。
