外壁塗装の塗料の選び方

シリコン・ラジカル・フッ素・無機…外壁塗装の塗料の違いと選び方

「シリコンとフッ素って何が違うの?無機塗料って聞くけど良いの?」「結局どの塗料を選べばいいか分からない!」
外壁塗装で使用する塗料の種類は非常に多岐にわたり、それぞれ性能や価格が異なります。代表的なものだけでもアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機塗料などがあり、最近ではラジカル制御型塗料や遮熱塗料などの高機能塗料も登場しています。本記事では、特にシリコン系・フッ素系・無機系塗料に焦点を当てつつ、主要な塗料の違いと選び方のポイントを専門的に解説します。「それぞれ何が優れていて、どんな家に向いているのか」を理解し、後悔しない塗料選びをしましょう。柏市・流山市・松戸市など千葉県内で外壁塗装をご検討中の方も、ぜひ参考にしてください。

外壁塗料の種類とグレード

まずは外壁塗料の主な種類を大まかに整理します。塗料は大きく「有機塗料」と「無機塗料」に分類できます。

  • 有機塗料:合成樹脂(ポリマー)を主成分とする塗料。ほとんどの従来塗料(アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素・ラジカルなど)は有機塗料に該当します。柔軟性があり建物に塗りやすい反面、紫外線などで経年劣化します。
  • 無機塗料:無機物(ガラスやセラミックなど炭素を含まない物質)を配合した塗料。紫外線で劣化しにくく非常に高耐久ですが、そのままでは硬くて脆いため、有機成分と混ぜて塗料として使えるようにしたものです。実質は有機+無機のハイブリッドですが、高耐候のためフッ素を超える寿命を持ちます。

塗料のグレード(等級*は、概ね以下の順で性能・価格が上がります。

アクリル < ウレタン < シリコン < ラジカル < フッ素 < 無機

この並びで耐久年数と価格も右に行くほど高くなるイメージです。では、それぞれの特徴をもう少し詳しく見ていきましょう。

● シリコン塗料:コスパ抜群で現在の主流

シリコン系塗料とは、合成樹脂にシリコン(ケイ素)成分を含む塗料です。現在、戸建て外壁塗装で最も広く使われている標準塗料と言えます。シリコン塗料が人気の理由は、価格と性能のバランスが良いことです。

  • 耐用年数:約7~12年程度(製品により異なる)。中長期的に見てもコストパフォーマンスに優れます。
  • 価格:1㎡あたり1,800~2,500円程度が目安で、アクリルやウレタンより高いですがフッ素ほど高価ではありません。30坪住宅なら塗料代数十万円規模です。
  • 特徴:シリコン塗料の多くは親水性(塗膜表面の汚れを雨水で洗い流す性質)を持ち、汚れに強いことが魅力です。またカラーバリエーションも豊富でツヤ有り・ツヤ消しも選べます。欠点としては、フッ素や無機と比べ耐久性で劣る点ですが、価格差を考えれば十分優秀です。

用途や向き:一般住宅の外壁・屋根塗装で最も無難な選択肢です。築10年前後で塗り替える計画ならシリコンで問題ないでしょう。「予算は抑えたいが、あまり安物過ぎるのも不安」という方に適しています。千葉県内でも大半の塗装業者が標準提案する塗料です。

● フッ素塗料:高耐久でメンテナンス頻度を減らせる

フッ素系塗料とは、合成樹脂にフッ素(ふっ素)成分を含む塗料です。フッ素塗料は元々高層ビルや橋梁などに使われてきた高耐久塗料で、近年は戸建てにも普及してきました。

  • 耐用年数:約15~20年程度と非常に長持ちします。シリコンの約1.5倍の寿命とも言われます。実際、六本木ヒルズや東京スカイツリーでもフッ素塗料が採用されているほどです。
  • 価格:シリコンの1.5倍前後。㎡単価で3,500~4,500円程度が目安。30坪なら塗料代だけで100~150万円になるケースもあります。
  • 特徴非常に耐候性が高く、汚れも付きにくいのが特長ですs。フッ素樹脂は撥水・防汚性能が高く、雨筋汚れ(黒ずみ汚れ)なども起きにくいです。塗膜硬度もシリコンより高く、艶もちも長持ちします。一方で、価格が高いことと、塗膜が硬質なためモルタル壁のようにひび割れが起きやすい下地では追従性がやや劣るという指摘もあります。

用途や向き:「長く住む家だから、なるべく次回塗装を先延ばしにしたい」というケースに向きます。初期費用は高いですが、10年おきにシリコン塗装を2回するより、20年もつフッ素を1回塗る方がトータルコストが抑えられることもあります。ただ、予算に余裕があり長期的視野で考える方向けです。築年数が比較的新しく、今後20年以上住むつもりなら検討すると良いでしょう。

● 無機塗料:究極の耐久性、ただし高価格

無機塗料は、塗料中に無機物質を配合した塗料です。無機物とはガラスや石など紫外線で劣化しない物質で、塗膜の寿命を飛躍的に延ばす役割を果たします。

  • 耐用年数20年以上~とも言われます。実際には製品や環境によりますが、他の塗料を圧倒する耐久性であることは確かです。紫外線にほとんど分解されないため、色あせもしにくく非常に長持ちします。さらに無機物は耐火性も持ち、塗膜が燃えにくい利点もあります。
  • 価格フッ素以上に高価です。㎡単価で4,500~6,000円程度と、シリコンの約2倍にも達します。30坪規模なら塗料代だけで150万~180万円といったケースもあり、まさにハイクラス塗料です。
  • 特徴超高耐候・超高耐久が最大の売りですが、実態は有機+無機ハイブリッド塗料です。無機物100%だと硬すぎて塗れないため、耐久性を活かしつつ有機樹脂で塗膜を形成するよう調整されています。そのため施工性は通常の塗料と変わりません。塗膜は非常に硬質で、ツヤの持続性・防汚性も最高クラスです。反面、下地の動きにはあまり追従しないので、建物に大きな揺れや伸縮があるとクラックが発生することもあります。また費用面のハードルが高い点もデメリットと言えるでしょう。

用途や向き:「とにかく次の塗装は20年以上先にしたい」「最高級の性能を求める」という志向向けです。例えば築浅で今後も長期に渡り住む予定の家や、二世帯で住み継ぐ家などに採用すればメリットが活きます。一方、築後かなり年数が経っている家に無機を塗っても、肝心の下地がその先何十年もつか分からないため費用対効果が低い場合もあります。建物全体の寿命や状態を見極めて採用するか判断しましょう。

● その他の塗料:アクリル・ウレタン・ラジカル制御型 など

お問合せでも多いその他の塗料についても簡単に触れておきます。

  • アクリル塗料:一昔前に主流でしたが、耐久性3~8年程度と短く現在ほとんど選ばれません。価格は極めて安いですが、頻繁な塗り替えが必要になり結果的に高くつくためです。試算では「最も低グレード」となります。
  • ウレタン塗料:アクリルの次に登場した塗料で、耐久性5~10年程度。かつて多用されましたが、今はシリコンにほぼ置き換わりました。柔らかく密着しやすいので鉄部や細かい箇所用として残っています。
  • ラジカル制御型塗料:近年(2010年代中頃~)登場した塗料で、シリコンとフッ素の中間グレードと位置付けられます。紫外線で発生するラジカル(劣化因子)を封じ込めて塗膜劣化を遅らせる技術を採用。耐用年数はシリコンより長く(おおむね8~14年程度)、価格はシリコン塗料とほぼ同じという高コスパが特徴です。日本ペイントの「パーフェクトトップ」などが有名で、最近ではシリコンに代わる標準提案になるケースもあります。「フッ素は高いけどシリコンでは物足りない」という方にとって、有力な選択肢です。

この他にも、遮熱塗料(太陽熱を反射し室内温度上昇を抑える)、光触媒塗料(太陽光で汚れ分解、自浄作用あり)など特殊塗料も存在します。ただし特殊機能系は条件が揃わないと効果が発揮しにくかったり、価格がさらに高額だったりするため、一般的な塗り替えでは総合性能のバランスが良いシリコン・フッ素・無機・ラジカルあたりから選ぶのが現実的です。

塗料選びのポイント

様々な塗料がある中で、「結局どれを選ぶのが正解か?」と迷われるかもしれません。最後に塗料選びで考慮すべきポイントを整理します。

1. 予算とコストパフォーマンス

予算に余裕があるなら高耐久のフッ素や無機も検討できますが、費用対効果も考えましょう。初期費用を抑えるならシリコン or ラジカル系、長期コストで見るならフッ素以上という考え方になります。例えば「10年後も住む予定」が確実なら、その時また足場をかけてシリコン塗装し直す費用まで含めて比較します。逆に「あと5年で売却予定」なら安価な塗料で十分かもしれません。このようにライフプランとコストのバランスで選ぶのが賢明です。

2. 建物の構造・外壁材との相性

塗料には硬さや伸縮性の違いがあります。モルタル壁のようにクラックが生じやすい下地には、あまり硬い塗料(無機100%に近いものなど)は不向きな場合があります。シーリング目地の多いサイディング壁では、そのシーリング(コーキング)部分の寿命にも合わせて考える必要があります。シーリング材は通常10年程度で打ち替え時期になるため、外壁塗料だけ極端に長持ちしてもシーリングが劣化すれば防水切れを起こします。従って、外壁と付帯部分全体のメンテナンス計画を考慮しましょう。プロに相談すれば、「外壁はフッ素、でもシーリングも高耐久のものに打ち替えましょう」といったトータル提案をしてくれるはずです。

3. 付加機能(遮熱・防カビなど)の必要性

塗料によっては遮熱性能や防カビ・防藻性能が強化された製品があります。例えば日当たりの強い屋根には遮熱塗料を使う、日陰で苔が生えやすい外壁には防カビ塗料にする、など場所に応じた塗り分けも可能です。千葉県の気候では夏の暑さ対策に遮熱塗装を屋根に採用する方も増えています。ただし、遮熱塗料は通常の塗料より割高ですので、費用との相談になります。必要な機能なのか、どれくらい効果があるのかを業者とよく検討してください。

4. 信頼できるメーカー・商品を選ぶ

国内には日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研、アステックペイントなど多数の塗料メーカーがあります。基本的に有名メーカーの製品であれば品質に大きな差はありませんが、グレード偽装などされないよう正規品を使う業者を選ぶことが大切です。見積もりにメーカー名・製品名が明記されているか確認しましょう。また各メーカーが出しているパンフレットやカタログに耐用年数や性能比較が載っていますので、気になる場合は取り寄せて見るのも良いでしょう。

まとめ:自分の家にベストな塗料を選ぼう

塗料選びは専門知識が必要で難しく感じるかもしれません。しかしポイントは、「予算」「期待耐久年数」「住宅環境」のバランスです。一般的には迷ったらシリコン系が無難ですが、将来を見据えてフッ素や無機を選ぶ価値も十分あります。また最近登場したラジカル制御型は費用を抑えつつ耐久性を上げたい方におすすめの選択肢です。重要なのは、最終的に信頼できる施工業者と相談して決めることです。プロはお住まいの劣化状況や材質、地域特性(気候や周辺環境)を踏まえて最適な塗料を提案してくれるでしょう。

当社(※柏市・松戸市エリアで営業)でも、お客様のご要望や家屋の状態に合わせて複数の塗料プランを比較提案しております。「どの塗料が良いのか決められない…」という方もご安心ください。無料診断・お見積りの際に、塗料の違いから丁寧にご説明し、納得いくまでご相談いただけます。お気軽にお問い合わせいただき、最適な塗料選びのお手伝いをさせてください。(詳しくは当社サイトの「選ばれる理由」「FAQ」ページもぜひご覧ください。)

この記事の監修
幸家リフォーム 代表 秋山 日出斗(あきやま ひでと)

氏名 秋山 日出斗
保有資格
1級塗装技能士
外装劣化診断士
雨漏れ診断士
宅地建物取引士
ファイナンシャルプランナー2級
乙種4類危険物取扱者
職長安全衛生責任者教育
有機溶剤作業主任者
高所作業者運転

実績
・創業38年、施工実績3,000棟以上
・柏市/白井市/松戸市/印西市/鎌ケ谷市で外壁塗装・屋根塗装・防水工事を手掛ける
・完全自社施工にこだわり、下請けに丸投げしない安心の施工体制

メッセージ
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