先に結論:外壁塗装の下塗りは、外壁と上塗り塗料をつなぎ、吸い込みや表面状態を整える大切な工程です。ただし、下塗り材も回数も多ければよいわけではありません。外壁材・旧塗膜・劣化状態・上塗り材に合う製品を選び、メーカー仕様どおりの使用量と乾燥時間で施工することが重要です。見積書では商品名と工程、工事中は材料写真と下塗り後の写真を確認しましょう。
外壁塗装の見積書を見て、「下塗りには何の意味があるの?」「1回より2回のほうが長持ちするの?」と疑問に思っていませんか。完成すると中塗り・上塗りの下に隠れるため、お客様からは施工内容が分かりにくい工程です。
下塗りは、上塗り塗料の色をきれいに見せるだけのものではありません。外壁の状態に合わない下塗り材を使ったり、必要な乾燥を待たずに次の工程へ進んだりすると、密着不良や仕上がりのむらにつながる可能性があります。一方で、「下塗り2回」「合計4回塗り」という回数だけを見ても、家に合う工事かどうかは判断できません。
この記事では、下塗りの役割、シーラー・フィラー・サーフェーサーの違い、1回・2回の考え方、見積書と施工写真の確認点を、柏市高柳の幸家リフォームが自社職人の現場目線で解説します。
外壁塗装の下塗りとは?何のために行うの?
下塗りとは、洗浄・補修などで下地を整えた後、仕上げ用の上塗り塗料より先に施工する工程です。主な役割は、上塗り塗料との密着を助けること、外壁への吸い込みを整えること、表面の細かな凹凸や色を調整することです。
| 下塗りの役割 | なぜ必要か | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 密着を助ける | 外壁と上塗り材の間をつなぐ | 外壁材・旧塗膜・上塗り材との適合 |
| 吸い込みを整える | 塗料が部分的に吸われるのを抑える | 劣化や吸水の程度、必要な使用量 |
| 表面を調整する | 細かな凹凸や下地色を整え、仕上がりを助ける | 材料の機能と施工方法 |
ただし、下塗りは傷んだ外壁を何でも直せる材料ではありません。大きなひび割れ、浮き、欠損、錆、劣化したシーリングなどは、下塗りの前に原因と状態に合う処置が必要です。下塗り前の工程と下塗り材の選定は、分けずに考えることが大切です。
シーラー・フィラー・サーフェーサーは何が違う?
名称は主な働きを知る手がかりになりますが、名前だけで用途を決めることはできません。同じ分類でも、水性・溶剤系、1液・2液、透明・着色タイプがあり、使える下地や組み合わせは製品ごとに異なります。
| 呼び方 | 一般的な役割 | 選定時の注意 |
|---|---|---|
| シーラー | 下地へ浸透し、吸い込みを抑えながら密着を助ける | 下地、旧塗膜、水性・溶剤系などの適合を確認 |
| フィラー | 表面の細かな凹凸を調整し、下地を整える | 模様、使用量、施工器具で仕上がりと乾燥条件が変わる |
| サーフェーサー | 下地色の隠ぺいや上塗りの吸い込み抑制、仕上がり調整を助ける | 対象となる外壁材と上塗り材の組み合わせを確認 |
例えば、日本ペイントのパーフェクトサーフは、窯業系サイディングボードの改修用下塗り材として案内され、下地の隠ぺいと上塗りの吸い込み抑制などが特長です。パーフェクトフィラーは、シーラーとフィラーの機能を兼ねる水性反応硬化形ソフトフィラーとして、適用下地や施工方法が示されています。
これは特定製品を一律に勧めるための例ではありません。日本ペイントの下塗り塗料・下地調整材の製品一覧にも、シーラー、フィラー、サーフェーサーなど複数の分類があります。実際は外壁の材質と状態、既存塗膜、仕上げ材の仕様を確認して選びます。
下塗りは1回と2回、どちらが正しい?
正解は一律ではなく、採用する塗装仕様と現地の下地状態で決まります。一般的な塗り替えでは、下塗り1回の後に上塗り材を2回施工する仕様が多くありますが、製品によって工程は異なります。「3回塗り」という言葉だけで契約せず、3回の内訳と商品名を確認してください。
下塗りを追加することがあるケース
外壁の吸い込みが強い、表面が弱っている、下地調整と仕上げ用下塗りを分ける必要があるなど、診断結果とメーカー仕様に基づいて下塗り工程を追加することがあります。その場合は、同じ材料をただ重ねるとは限りません。先に浸透性の材料で下地を固め、その後に別の下塗り材を施工する仕様もあります。
反対に、外壁材そのものが大きく傷んでいる場合は、回数を増やせば解決するわけではありません。浮きや欠損の補修、旧塗膜の除去、張り替えなどを先に検討すべきケースがあります。
「2回だから安心」ではなく、理由を聞く
下塗り2回の見積もりなら、「なぜ2回必要なのか」「1回目と2回目の商品名は何か」「どの状態を見て判断したのか」を確認してください。下塗り1回の見積もりでも、その製品の標準仕様と外壁状態に合っていれば、回数が少ないという理由だけで不十分とはいえません。
外壁材が違うと、下塗りの考え方も変わる?
変わります。同じ家でも、外壁本体と鉄部では下塗り材を使い分けるのが基本です。
窯業系サイディング
サイディングの表面状態、既存塗膜、反りや割れ、目地の状態を確認します。難付着サイディングなど、通常の下塗り材では密着しにくい外壁もあるため、製品の適用下地と旧塗膜への適合確認が重要です。
モルタル・リシンなど
ひび割れ、塗膜の浮き、表面の脆弱化、吸い込み、既存の模様を確認します。フィラーで細かな凹凸を調整することがありますが、ひび割れの幅や動きによっては、先に別の補修が必要です。
ALC外壁
ALCは目地や開口部まわりも含めた防水状態の確認が欠かせません。ひび割れやシーリングの傷みを処置したうえで、既存仕上げと上塗り材に適合する下塗りを選びます。
鉄部・金属サイディング
鉄部は錆や旧塗膜をケレンで整え、金属と上塗り材に合う防錆性のある下塗り材などを検討します。外壁用シーラーを家全体へ同じように塗ればよい、というものではありません。
外壁塗装全体の工程は外壁塗装について、上塗り材を含む材料選びは外壁塗装の塗料選びもご覧ください。
乾燥時間と使用量は、なぜ確認が必要?
下塗りは、塗った事実だけでなく、必要量を使い、決められた時間を空けて次の工程へ進むことが大切です。同じメーカーの下塗り材でも、標準使用量と塗り重ね可能時間は同じではありません。
2026年9月10日に確認した日本ペイントの公式情報では、パーフェクトサーフの標準使用量は1回あたり0.20~0.40kg/㎡、23℃での塗り重ね乾燥は3時間以上とされています。一方、パーフェクトフィラーは仕上げ方によって1回あたり0.20~0.90kg/㎡、23℃での塗り重ね乾燥は4時間以上です。いずれも、使用量、通風、湿度、素地の状態などで変わると明記されています。
そのため、「午前に下塗り、午後に次の塗装だから早すぎる」と時刻だけで決めることも、「翌日なら必ず大丈夫」と決めることもできません。当日の気温・湿度、施工した量、製品仕様、表面状態を職人が確認して判断します。
見積書では下塗りの何を確認すればよい?
見積書では「下塗り一式」だけで終わらず、次の6点を確認すると比較しやすくなります。
- メーカー名と商品名:「シーラー」だけでなく製品を特定できるか。
- 使用箇所:外壁、軒天、鉄部など、どこに使う材料か。
- 選定理由:外壁材・旧塗膜・劣化状態の何を見て選んだか。
- 工程と回数:下塗り1回か2回か、各回で何を使うか。
- 数量:塗装面積と標準使用量に対して、予定材料量に無理がないか。
- 変更条件:洗浄後に想定以上の吸い込みや傷みが分かったとき、どう説明・承認するか。
相見積もりでは、下塗りの回数だけを横並びにせず、外壁面積、材料名、下地処理、上塗り材、保証範囲まで条件をそろえてください。詳しい比較方法は外壁塗装の見積書で比較すべき10項目にまとめています。
完成後に隠れる下塗りは、施工写真で確認できる?
工事中に記録してもらえば確認できます。上塗り後は下塗りが見えなくなるため、材料と施工中の写真を残してもらいましょう。
- 下塗り材の缶と商品ラベル
- 施工前の外壁状態と補修箇所
- 下塗り施工中の様子
- 下塗り完了後の全体と細部
- 追加工程が必要になった場合の該当箇所
白い下塗り材なら施工箇所が見えやすいことがありますが、透明なシーラーもあるため、写真の色だけで塗った・塗っていないとは判断できません。商品名、施工場所、日付、担当者の説明と合わせて確認するのが現実的です。
幸家リフォームが下塗りまで自社職人で行う理由
見積もり時の診断を、現場の下塗り判断までつなげます
- 外壁・屋根・付帯部の塗装は、別の塗装会社へ丸投げせず自社職人が担当
- 秋山親子のどちらかが現場に入り、調査で確認した状態を施工へ引き継ぐ
- 外壁材・旧塗膜・劣化状態・上塗り材に合わせて下塗り仕様を検討
- 完成後に見えなくなる材料と工程を、施工写真でLINE共有
幸家リフォームの「完全自社施工」は、契約だけ自社で行い、塗装を別会社へ任せる形ではありません。現地調査で見た外壁の吸い込み、ひび割れ、旧塗膜の状態を、自社の塗装職人が下地処理と下塗りの判断までつなげます。現場で想定と違う状態が見つかったときも、営業担当と下請け職人の間で情報が途切れにくく、その場の状態を写真とともに説明しやすいことが強みです。
ただし、「完全自社施工」という言葉だけで工事品質が自動的に決まるわけではありません。下塗り材を選んだ理由、メーカー仕様、乾燥時間、使用量、施工写真まで確認してください。幸家リフォームでは、見えなくなる工程もお客様が後から確かめられる状態を大切にしています。施工体制については幸家リフォームが選ばれる理由でもご案内しています。
※ここでいう完全自社施工は塗装工事についての表現です。屋根のカバー工法・葺き替えなど塗装以外の専門工事は、内容に応じて協力業者と連携します。その場合も幸家リフォームが相談窓口となり、担当範囲をご説明します。
柏市周辺で下塗りまで分かる見積もりを取りたい方へ
幸家リフォームは柏市高柳を拠点に、柏市・松戸市・白井市・鎌ケ谷市・印西市・我孫子市周辺で外壁塗装・屋根塗装のご相談を承っています。
「見積書に下塗り一式としか書かれていない」「会社ごとに下塗り回数が違う」「自宅の外壁にどの材料が合うのか分からない」という段階でも大丈夫です。他社様を否定するのではなく、施工範囲と材料、回数、選定理由の違いを整理します。柏市で外壁塗装を検討する際の全体像は柏市の外壁塗装案内もご覧ください。
外壁塗装の下塗りに関するよくある質問
Q.下塗りが白くないのですが、塗ってありますか?
A.下塗り材には白色だけでなく、透明や着色タイプもあります。色だけでは判断できないため、使用した商品名、缶の写真、施工中の写真を確認してください。
Q.下塗りは必ず2回したほうが長持ちしますか?
A.必ずではありません。採用する製品の標準仕様と下地状態に合う回数が大切です。2回の場合は、追加する理由と各回の商品名を確認しましょう。大きな浮きや欠損は、回数を増やす前に補修が必要です。
Q.「3回塗り」なら下塗りも3回ですか?
A.一般に「3回塗り」は、下塗り1回と上塗り材2回を指すことが多い表現です。ただし製品や下地によって工程が異なるため、見積書で各工程の内訳を確認してください。
Q.下塗り材と上塗り材は、別メーカーでも大丈夫ですか?
A.メーカーが指定・承認する組み合わせか、施工仕様を確認する必要があります。メーカーが異なることだけで直ちに不適切とはいえませんが、適合の根拠を施工会社へ質問してください。
Q.下塗りは工事が終わってから確認できますか?
A.上塗り後に目視で確認するのは難しいため、材料写真、下塗り施工中・完了後の写真、作業報告を残してもらう方法が現実的です。契約前に写真報告の有無を確認しておくと安心です。
まとめ
外壁塗装の下塗りは、外壁と上塗り塗料の密着を助け、吸い込みや表面状態を整える工程です。シーラー、フィラー、サーフェーサーにはそれぞれ異なる働きがありますが、呼び方だけでなく、具体的な商品名と適用下地、上塗り材との組み合わせを確認してください。
下塗り1回・2回のどちらが正しいかは、外壁材、旧塗膜、劣化状態、採用する製品仕様によって変わります。「回数が多いから安心」と決めず、選定理由、使用量、乾燥時間、施工写真まで説明できる会社かを比べることが大切です。
幸家リフォームでは、塗装工事を自社職人が担当し、調査で確認した外壁の状態を下地処理・下塗り・仕上げまでつなげます。柏市・松戸市・白井市・鎌ケ谷市・印西市・我孫子市周辺で見積書の下塗り内容に疑問がある方は、契約前の段階でもお気軽にご相談ください。
執筆・監修:幸家リフォーム 代表 秋山日出斗
柏市高柳の外壁塗装専門店。一級塗装技能士・外装劣化診断士・雨漏り診断士。外壁・屋根・付帯部の塗装は、現地調査から施工・完了確認まで自社職人を中心に対応しています。
参考:日本ペイント「下塗り塗料・下地調整材」/日本ペイント「パーフェクトサーフ」/日本ペイント「パーフェクトフィラー」(2026年9月10日確認)
